ウィーンの街の物語 1

今回の学会、参加を迷いました。というのも

申込みフォームにサバイバー/ピアサポーターの

欄がないのです。医療関係者限定かな?と一瞬思い

ましたが、ウィーン行きたさに“others”として

参加登録しました。

 

結論として参加してヨカッタと思いました。
というのも、学会を通じて、きめ細かいケアが必要

として婦人科がんの話題が少なくなかったからです。

 

また参加資格として明示されていなかったため、

サバイバーの参加者が少なく「貴重な証人(?)」として

医療者からいろいろ教えていただいたり、意見を

求められたりしたのです。

 

まず、初日のランチセッションでいきなり
卵巣がんがメインテーマのセッションがありました。

興味をひいたのはベルリンの若い婦人科のドクター
のプレゼン。それによると、

「卵巣がん患者の多くは維持療法としてのケモを

受けることに積極的だ」という結果が出たそうです。

 

私は初発のときは迷わずケモを受け、そのおかげで

元気を回復したのですが、もし再発したら素直に

ケモを受けるか迷っています。失ったものも少なく

ないからです。

 

ですから、この調査結果はちょっと意外でした。

そこで、
「卵巣がん患者は維持療法を受けることに積極的というが、それは

死亡率が高いことと関係しているか?」と、意地悪な質問をしてみました。

そうしたら、3人ほどいたプレゼンターたちがザワザワし始めて・・・
「これは大切な視点だ・・・ゴニョゴニョ」と

そして、私の意地悪な質問に、偉い(?多分)Dr.達が真剣に答えて
くれたのです。
一、医師達にとっても卵巣がん患者たちの態度は意外だった。

二、ケモに対する積極性は、やはり死亡率の高さと関係していると

  推測される。

三、多くの卵巣がん患者は、状況の厳しさをよく自覚している

ということでした。

ふ~~~厳しいですね。
でも、救いは最後の行。

「最近使用が認められたPARP阻害剤(オラパリブのことでしょう)

は患者の期待に応えるものである」

 

このスライドの示すように、PARP阻害剤が卵巣がん闘病の

強力な新しい武器の一つになることを願ってます。