ウィーン特集2婦人科がんの事

特集1で「婦人科がんではきめ細かいケアが必要」と

書きました。

勿論「他のがんにはきめ細かいケアが必要ない」と

いう意味ではありません。

頭頸部がんですと食事や容貌の変化へのケア、
泌尿器や腸ですと排泄のケア等々、それぞれの部位の

がんには、それぞれの治療に応じてきめ細かいケアが

必要だと感じております。

 

ただ婦人科がんは、がんの治療が成功しても、

家族計画や夫婦関係、そして一気に早まる更年期障害

などメンタルを直撃する問題が残り、しかも男性医師には

相談しにくい、相談しても有効な回答が得にくい問題もあり

女性医療者も交えたきめ細かいケアが必要です。

 

 

そういう事情は各国でどうなっているのかなと思った

のですが、どの国でも事情は同じなようです。

たまたま隣に座ったパキスタンの女医さんとお話したのですが

パキスタンでも問題は深刻だとの事。がんを治療し成功した

のはよいけれど夫婦関係が破綻した、なんて例はまだまだ

あるようです。
それだけに、女医である自分ができるだけ力に
なりたいとおっしゃっていました。

 また、香港の方は、放射線治療の辛さを少しでも減少するための

方法(器具)を考えているようでした。

治療には辛いことは少なくありませんが、こうやって
世界中で多くの方が一生懸命努力してくださっているのを
目の当たりにすると、希望が湧きます!

パキスタンの女医さんには、
「私はサバイバー、経験者として他の患者さんのお力になりたい」

とお話したら「それは良いこころがけ。」とお褒めのことばを!
彼女の期待を裏切らないように頑張らないと(笑)