餅は餅屋

私が卵巣がんを発症したのは6年前の夏、
それまで4年ほど企業コンプライアンス(法令順守)に関する仕事をしていました。

会計士ですが、経理・財務に加え人事もみます。とりわけCFE(不正検査士)として
調査をするときは、就業規則も詳しく見ていました。

 ですから、診断後すぐに入院治療が始まって焦りまくっていても、社会保障の受給に
ついては心配していませんでした。仕事柄人一倍詳しいから、うまく処理できるだろう
とたかをくくっていたのです。

しかし、いざ手続きを始めると、予想は打ち砕かれました。
会社人事、ハローワーク、区役所の健保と、窓口がバラバラ、言う事もバラバラ。
埒があかないので、別の担当者を呼んだら、またその人が違うことを言う。
人事から傷病手当金の受給権がないという根拠として送られてきた規定はまるで的外れ!
首をかしげつつ「仕方ない、失業手当受で凌ごう」と思い直し、酷暑のなか、副作用で
膝をガクガクさせ、髪は落ち武者状態で這うようにしてハローワークに行ったら
「失業手当はね、働ける状態の人にしか支給しないんですよ。」と怒鳴られる始末・・・
えっ?がん保険以外に何の保証もないの?と真っ青!絶望の淵に突き落されました。

 

ここから、まぁ、更にいろいろ、色々、イロイロありまして、結局は傷病手当金も

失業手当も(支給延長という制度を活用)受給できたのですが、治療中という
こともあり、受給にこぎつけるまでは本当に辛かったです。

 

 さて、それから数年、紆余曲折を経てお店を開業しましたが、お客様とお話していると
多くの方が制度についてごぞんじない。また、やっと情報が手に入り申請した時は受給権が
失効していた、というケースも。患者仲間への情報提供する必要性を痛感しました。

 

 一方で、この数年の間にがん情報センターも就労の問題に取組むようになりましたが、
大規模調査では多数の様々な事例が平均化されてしまうのか、そこでの報告は、個々の
ケースに応用の利く実践的なものではありませんでした。

 

それでセミナー開催を思い立ったという訳です。

私のホームグラウンドは、企業コンプライアンス(法令順守)!
更に、実際に受給するまでのプロセス(の困難さ!)を身を持って体験した強みがあります。

医療情報と異なり、自信と責任をもって語れます。

加えて、強力な助っ人も現れました。それが今回講師をお願いする吉岡さん、
埼玉医大病院で、長らくがん患者さんの看護を経験されたFPさんです。一般のFPさんですと
がん患者の置かれた状況をご理解いただくだけで一苦労ですが、吉岡さんなら説明の必要がありません。
加えて小規模セミナーの強みで、個々のケースにも踏込んだ回答ができます。

という訳で自信を持って「患者様のためにセミナーを開催する」と宣言することができます!!
よろず相談ですから、多様なお悩みにお応えできますが、FPと会計士コンビということで、
お金の悩みや復職の悩みについてご相談いただければ、と思います。

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 前職の一端がわかる写真、CFE(不正検査士)のシンポジウムで
元オリンパス社長のウッドフォード氏と店長(左)
(この前年にオリンパスの会計不正が世間を賑わしました)
抗がん剤3クール後で、あばら骨が浮いています。
髪はハゲハゲでしたが、頭皮に激しい痛みがあり
カツラがかぶれず、帽子で対応。でも、着用する必要なかったかも?