再発不安との向き合い方

患者歴も長いといろいろご質問を受けます。
多いのが「再発不安への対処法」
クリスマス会でも質問されました。

「経過が良くて再発不安はなかったように見える」と
言われることもありますが、再発不安ありましたよ！
そもそも診断時、ステージ3C、腹水6リットル、派手に腹膜播種
と、かなり厳しい状態。その上、CA125の値は治療で一旦底をうち
ましたが、経過観察ではジリジリと上がり続けました。
「マーカー上は再発の疑いが濃い」と言われたこともあります。

でも、ある時、聖書の一節を目にして、再発について考えることをやめました。
その一節とはマタイによる福音書6章34節

「明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。
その日の苦労は，その日だけで十分である」。
解釈の難しい一節ですが、私は「思い悩んでも仕方のない未来のことは神様にお任せしなさい。
それより今日解決すべき課題・問題に全力で取組なさい」という意味だと思っています。
英語版なども参照したので多分そんなに間違っていないでしょう・・・

確かに再発は、ごめんこうむりたい。でも、完全には防げない。あれこれ悩んでも再発リスクは
減らせない。進行段階（再発リスク高）で気づいたことを悔やんでも過去は変えられない。
しかし、考えてみれば今日があることすらも有り難いこと。先生とのめぐり合わせや、薬の効き具合
によっては、既にこの世を去っていたかもしれないのだから。それならば、今日に感謝し、今日解決
すべき課題・問題に全力を注ごう・・・そう思うと、再発の心配は頭から消えました。
というより、今日の課題・問題を解決することだけでも忙しすぎました・・・（笑）

みなさんも、未来のことをお任せする相手を誰にするか（仏様？運命？）はともかく
今日に集中してみてください。結構忙しいと思います（笑）