頭皮冷却の功罪・課題1

頭皮冷却について記事をアップしたところ
こんなコメントをいただきました。
1-A卵巣がんでこの装置の臨床試験に参加された方を複数存じ上げていますが「絶対抜けないわけではない」というところをどこまでご理解いただくかもポイントになりますよね。

1-B参加してみたけど毛髪がご自身が思った以上に抜けてしまい、これならいっそ剃ってしまいたいけど試験中だからできないという相談も複数ありましたし、地肌見えて薄毛になってむしろお出掛けに困ったという相談もありました。
2  ご希望される患者様が使えるようにはなって欲しいですが、私たちが「髪の毛残る方が良いこと」のような価値観を押し付けることで、患者様の意思決定に変な介入をしてしまわないことも大切です。

ごもっとも!!ご指摘の点は、発表者やメーカーさんも頭皮冷却の課題として認識していました。
すなわち、効果にかなりバラつきがある(論点1-2 かつら不要の方からバーコードになる方まで)
そして、効果のバラつきについて、どう説明し、どこまで理解・容認されるか(論点1-1)は
大きな問題のようです。
 たとえバーコードになっても、冷却をした方が回復が早いそうですが、それでもバーコード期間中の
対処は、結構困りものです。(私も、経験上、中途半端に生えてきた時期はかなり厄介でした)

 

また、論点2も、非常に難しい問題で、この点はヘアードネーションの推進団体
ジャーダックの代表も激しい葛藤があったようです。(無邪気なヘアードネーションに潜む“罪” 

なぜ「いいこと」で終わらせてはいけないのか?)

頭皮冷却を強く推奨することが「髪の毛が残るほうが良い」「髪の毛がある=良いこと」
という価値観の押し付けにつながらないように、「私は残したいから残すための方法を試す」
ということが自由意思で選択できるように注意しなければなりません。